意味 |
一定規模の農耕地を幾つかの小区画としての分区に区切り、その土地を耕作して、自家用の野菜栽培や趣味の園芸等非営利的農耕を楽しむために貸しつける菜園地。ドイツのクラインガルテン、イギリスのアロットメントガーデンに相当する概念で、クラインガルテンの訳語として誕生。公共用地・民有地を問わない。市民農園や貸農園、レジャー農園等と呼称されているものは、すべて広義の分区園に含まれ、この言葉はすでに、1933年の東京緑地計画協議会で使用されている。分区園をより狭義に規定しているのは、「都市公園法」(1956)第2条第2項の公園施設のうちの教養施設の一つに該当し、「同法施行令」第8条第3項によると、都市公園施設としての分区園は、一分区の面積50m2以下で設置することとなっている。都市公園に分区園を設けた事例としては、1934年の大阪市城北公園、その後大阪市鶴見緑地や兵庫県西武庫公園等があるが、数としては少ない。なお、1982(昭和57)年より、新しい都市公園整備事業の中に分区園緑地通称タウンズファーム事業が発足したが、これは、ドイツのクラインガルテン公園に見られるように、分区園専用の公園整備をしようとするものであって、公開緑地事業の一環としてこれを位置づけることにより、おおむね0.5ha以上の主として市街化区域内農地を借地により整備しようとするもの。 |