意味 |
イチゴツナギ属植物に属するもので、アメリカではBlue grassesイギリスではMeadow grassesと称し、元来牧草として重要な草種で、冷涼地方で用いられる西洋芝でベントグラス類より耐寒性が強く、北海道では広く利用されている。造園上利用されているのはおおむね次の5種ぐらいである。(l)Kentucky bluegrass(Poa pratensis L.):ブルーグラス中芝生用植物として最も重要な草である。わが国ではナガハグサとして知られ、北海道・本州・四国・九州の山地に自生しているが、植栽されているものは明治初年以降牧草用として導入されたものである。耐寒性は強いが暑さと乾燥に弱い。日照不足には比較的耐えて生育する。地下匍匐茎を有し、冷涼地域では、公園・庭園・運動競技場・ゴルフ場のフェアウェー、ラフ等の芝生用、あるいはのり面緑化草として地表面保護用としても用いられる。数多くの品種が知られているが、Merion、Park、Fylkingなどの品種が利用されている。(2)Canada bluegrass(Poa compressa L.):わが国に自生しているコイチゴツナギ、前種に類似するが小型で草丈も低い。茎は扁平状で花穂は短縮している。地下匍匐茎を有し、土壌を選ばず、ケンタッキーブルーグラスより不良環境に耐え、また日陰にも強い。前種同様に利用されるが、ゴルフ場などフェアウェー、ラフなどで混播されるほか、地表面保護用としても用いられる。(3)Roughstalked meadow-grass(Poa trivialis L.):オオスズメノカタビラ、ケンタッキーブルーグラスより大型、地上匍匐茎により繁殖。欧州では重要な牧草。日陰・湿地には強いが、暑さ・乾燥には弱い。したがって、樹下日陰の芝草としては利用価値がある。(4)Woodmeadow-grass(Poa nemoralis L.):タチイチゴツナギで匍匐茎は短い。日陰を好み高温に弱い。林地など臼陰地の芝生用植物として用いられる。(5)Annual bluegrass (Poaannua L.)世界的に広く分布し、わが国では北海道から九州にいたるまで普通にみられる1?2年草で、スズメノカタビラとして知られ、代表的な畑地雑草のーつとして数えられている。外国では、ゴルフ場等で使われているところもあるが、わが国では現在ほとんど利用されていない。 |