項目 | 風景観 / ふうけいかん |
英語 | - |
意味 | 風景に対する人物・時代・国などの相違による見方や評価の仕方など、風景に対する態度やかかわり方。風景とか景観の英語は普通ランドスケープ(Landscape)が当てられるが、「これは本来美醜の観念を伴わず、目に入るかぎりのひろさにおける地域の全貌」である。これに対し「意識的に美を加えた場合の風景はシーナリー(scenery)、その部分景をシーン(scene)という(上原敬二説)」。夢窓疎石が富士山の見える風景に執着したこと、時代によって海のある風景に関心が向かったり、山岳風景に関心が移ったりするとか、原生自然の風景を評価するアメリカの国立公園に対し、やや馴化した自然、すなわち花のあるような国立公園を楽しむカナダとかいった違いがあること等は風景観の問題である。また、自然風景の写意を基調とする日本式庭園やイギリス風景式庭園では、その時代人がどのような風景観をもっていたかは、庭園観をも左右する重要な問題である。 |