意味 |
コウライシバなどの日本芝の切芝を用いて張付けを行い、芝生を造成する方法。ゴルフ場・公園・庭園などの芝生造成の一般的工法であり、また、道路のり面、河川堤防などの傾斜地の土壌浸食防止を目的とした緑化用にも用いられる工法である。切芝相互の間隔をあけないで張る場合と、あけて張る場合とに大別され、さらに間隔のあけ方によって、平張り・目地張り・互(ご)の目張り・市松張り・条張り(筋張り)、半切張りなどと呼ばれる。平張りは、べた張り・めくら張り・総張りともいい、切芝を目地なしに相接して張り上げる方法で、急速に芝生を仕上げる場合、また極めて平たんな芝生面を必要とする場合などに用いられる。この場合、新しく匍匐(ほふく)茎が伸びていく繋殖の余地(目地)がないので、芝生の老化が他に比べて早いという欠点がある。目地張りは、最も普通に行われる張芝法で、切芝と切芝との間を適当な間隔(目地)をあけて張る方法。目地は一般に2?6cm、平均3cmぐらいにする場合が多い。目地は周囲から匍匐茎が伸長して芝生は完成し、前者に比べて芝が少なくてすみ、また目地によって切芝の大きさの不同も調節できる。互(ご)の目張りは、切芝の幅目地を切芝の半分ぐらいにとり、これを列ごとに互いに食い合わせて張るもので、片方の目地は少ししかあけないが、幅目地が十分にあるので匍匐茎はよく伸長できる。市松張りは、切芝を市松模様に張っていく方法で、模様になって張り上がりが美しい。平張りの芝を1枚おきに取った形で、枚数はその半分ですむ。切芝1枚ずつが周囲に十分裸地をもつので、匍匐茎の生育伸長のためには最もよく、かつ経済的である。条張り(筋張り)は、切芝を短辺において接し、あるいは少し目地をあけ1列に連続して張り、その列が終わったら2列目は普通は切芝の幅の間隔としているが、その半分から2倍幅ぐらいまで行われる。張付けは2列ごとに1列、または2列ごとに30?60cm広げることもある。傾斜地においてはこの方法がよく等高線に沿って用いられる。その場合は固定するために、切芝1枚ごとに2?3本の竹串(目串)が差し込まれる。半切張りは、切芝の長辺の方で二つに切って、それぞれを1枚として以上のいずれかの方法によって張るので半切張りという。「張芝工」ともいう。 |