意味 |
一般に都市公園や国立公園などにいう公園としているが、広義には、歴史的な意味をもつ狩猟園、都市内にあって公衆のためのレクリエーションエリアとして利用される公共空地、および保全を目的とした自然風景地などを含む呼称。したがって、狩猟園や大庭園であったり、アメリカでは遊園地や運動場・野球場までこの用語をあてている。これらのオープンスペースは、ほとんど柵その他で囲まれていることは一つの共通点である。そもそもパークは、イギリス中世のparcで、狩猟の場所であり、そこに狩猟の対象であるシカ・キツネなどの野生動物が保護されており、その土地は国王の所有地か、あるいは国王からの許可によって荘園領主が狩猟園として囲いを設けたものである。これらのパークに領主は館を設け、18世紀のレプトン(H.Repton)、ブラウン(L.Brown)らの造園家が、風景式庭園様式をもって修景した。ニューヨーク、セントラルパークの設計者オルムステッド(F.L.Olmsted)は、この公園の設計にあたり、パークの理念を次のように把握した。「パークにはいろいろの意味があるが、われわれが興味をもっていることは、何世紀か前に狩猟地にその言葉をあてたことである。狩猟地として選ばれる土地は、動物にとり豊富な草、清い水に恵まれ、暖かい日光から日陰へと移動容易な場所である。水の豊かな谷間、森、点在する樹木、ゆるやかに起伏して険しくない土地である。そして遊び仲間がこのパークで出会い・・・その後、趣味や想像力を満足させる風景の中を動き回りたい人びとに関心がもたれ、維持されはじめた。われわれのパークのアイデアはこれらの経験から発しなければならない」。ロンドンのセントジェームスパークは、へンリー5世の狩猟園、ハイドパークとメリールボーンパーク(後のリージェントパーク)とはへンリー8世の、また、リッチモンドパークはチャールズ1世の狩猟園であったもので、狩猟保護に関する法令が適用されていた。これらのロイヤルパークは次第に一般の人々が利用することのできる近代的な意味の公園となるが、いわゆる都市公園は、パブリックパーク、シティパーク、アーバンパークなどと呼ばれる。 |