項目 | 都市気候 / としきこう |
英語 | urban climate |
意味 | 人口集中に伴う地表面の被覆状況と水収支の変化、人間活動の増大などを成因とする都市域特有の気候。すでに1830年代には、イギリスの大都市でこのことが認識されるようになった。以降、現代都市の急速な発展に合わせるように、郊外の自然環境そのままの気象との間に顕著な差異が観測され始めた。特に都市気候が重要視され、研究される発端になったのは、自動車の排気ガス公害による大気汚染の解明にあったといわれる。都市気候の特徴と原因について、次の事項が挙げられる。(1)夜間および冬季における最低気温の上昇:放射冷却や排熱が煙霧層・煤煙に吸収されてヒートアイランドが形成される。(2)湿度の低下:舗装や建ぺい率の増加に反比例して、裸地・緑地・水面が減少し、蒸発散作用が抑制される。(3)平均風速の緩和:建造物のスプロール化や高層化により、地表面の粗度抵抗が増大する。(4)直達日射量の減少:都市上空は雲や霧が生成されやすく、さらに煙塵層が直射光を遮る。→やかんふくしゃ →にっしゃ |