意味 |
"地形図・透視図・立体模型などによって地形の状態を多角的に表現すること。地形図で最も一般的なものは等高線による表現法であり、国土地理院発行の1/50,000地形図、1/25,000地形図はその代表的なものである。等高線には主に地形を表現する主曲線と標高測定の目安となる計曲線があり、普通、計曲線は主曲線5本に1本の割合で使用される。また、緩傾斜地では等高線間隔が広くなり、微小地形の表現が困難であるため閉曲線や補助曲線が用いられる。この等高線による地形図からは、目的に応じて地形断面図や斜面勾配図・斜面方位図などが作成される。しかし、平面図である地形図の欠点は立体感の表現の難しさにあり、ケバ線を用いる垂直くんのう式や点描式、高度帯ごとに色分けする段彩式など様々な表現法が考案されている。透視図は、ある任意の点に視点を定めたとき、そこから眺められる地表の形態を様々な方法で描いたものである。地形図に比べて奥行感があり、地形の凹凸がより立体的に表現できる。しかし一方で、起伏の大きい複雑な地形においては、地形の影に没する部分が大きくなり、それを表現するには視点の位置を変えた何枚もの透視図を必要とするという欠点もある。最近ではコンピューターの活用による透視図の作成が一般化してきており、景観計画における視点の設計や敷地の造成計画における景観変化予測などに利用されている。立体模型は表現という点においては最も優れているが、製作に大変な労力を要するのが欠点である。等高線に沿って切り抜いたコルクシートやスチレンペーパー等を積み重ねていく積層式という製作方法が一般にとられている。 | "