造園用語集

造園空間


造園用語集

そ

造園空間

項目 造園空間 / ぞうえんくうかん
英語 -
意味 造園計画や造園デザインの対象となって創出されたり、保全されたり、景観操作された、一つのまとまった構造をもつ空間。ここで、一つのまとまりとは、周囲を囲まれた園、つまり物的まとまりとしての空間を単に指すのでなく、景色や風景として一望できるまとまりある範囲をも指す。造園空間の特徴を、その空間構成形式の点から建築空間との比較でいうなら、屋根のない床や壁による構成であること。すなわち外部空間(outdoor space)であることが一つであり、二つ目の特徴は、空間の構成要素が生命ある植物や水、土、石といった自然材であること。第三に、空間構成の観点が、用と景にたとえられるように機能デザインと外観デザインの相互調整におかれることである。造園空間の史的展開を空間事例でみると、フランスやスペインでは宮殿の庭園として発展し、イタリアでは別荘(villa)の庭園として、日本では寺院庭園等として、そしてイギリスでは狩猟園としてのパークや共有地としてのコモンが都市公園として展開してきたことを知る。またアメリカでは、近代都市公園と国立公園としての自然公園が発生展開した。現在日本で成立している造園空間の事例を示すと、個人住宅庭園から公館庭園までを含む各種庭園、都市公園に代表され遊園地・スキー場・ゴルフ場・別荘地までを含む各種レクリエーション空間やリゾート空間、並木道や緑道、高速道路造園といった交通系の造園空間がある。これらの造園空間は、そうした空間が立地成立する地域空間の序列をもっていて、日常生活圏域で見受けられる造園空間から、より広域的な圏域に数か所限定して成立するものまである。また、造園空間の土地所有や運営、経営の面からみると、公的造園空間と私的造園空間とがある。
五十音順
あ い う え お
か き く け こ
さ し す せ そ
た ち つ て と
な に ぬ ね の
は ひ ふ へ ほ
ま み む め も
や ゆ よ
ら り る れ ろ
わ