項目 | 遷移度 / せんいど |
英語 | degree of succession |
意味 | ある土地に見られる植生の遷移の進行度合いを定量的に示す尺度。1961(昭和36)年沼田真によって考案され、以下に示す2種類の公式によって求められる。得られた数値が大きいほど、遷移がより進行していると判定される。従来、遷移の進行状態については、その群落を構成する植物の種組成あるいは生活型組成によって定性的に判定されるのみであったが、本尺度によって初めて数値的に判定することが可能となった。しかしながら算出される数値の意味付けは現時点では十分ではなく、異なる箇所の植生の遷移の進行度合いを相対比較する場合などにのみ有効性が認められる。造園の分野においては、すでに高速道路ののり面の植生解析に用いられており、今後は植生の復元状況の診断などに、その活用が望まれる。通常、DSの略号で示される。DS=〔(Σd.l.c)/n〕VあるいはDS=〔(Σd.l.c)/n〕V d : 優占度、l : 生存年限、c : 極相指数 n : 最小面積内の種数、 V : 植被率 |