項目 | 水琴窟 / すいきんくつ |
英語 | - |
意味 | 手水鉢または蹲踞(つくばい)の水落ちの箇所を掘って栗石・砂利を入れて吸込みをつくるが、地中に小洞窟・伏瓶を設け、その中に生ずる滴水音を反響させ再び地上に漏洩させて音色を楽しむ洞水門の別称。かすかな滴水音を楽しむものであるから、 洞窟?体の材料・形・大きさ、窟孔の大きさ、頚管の長さ、窟底の貯水・排水、滴水のための落水方法、滴水量、滴水間隔など微妙な細部構造は日本庭園技法の中でも最たるものとされている。庭園施設として取り扱われたのは、庭に手水鉢が盛んにつくられた江戸時代中期といわれており、明治に至っても盛んに取り扱われたようであるが、今日ではほとんど見受けられていない状態である。庭園の水琴窟について、平山勝蔵(l899〜1990)によって1951(昭和26)年造園雑誌に発表がなされており、最近、自然の水音の風趣を楽しむ水琴窟が話題とされ、平山が注目事例とした水琴窟も存在が確認され、そのほか幾つかの存在が判明している。「水琴窟について」の詳細な研究は、平山が「造園雑誌」VoL.22、No3、(1959-1)に書いている。 |