意味 |
物とその周囲を見えるように照らすこと。明視照明と雰囲気照明または演出照明とに分けられる。前者は、公園、広場、緑道、その他公共的施設などにおいて、夜間における施設の誘導、事故や犯罪を防止する安全の確保、運動施設や催物場の夜間利用などのためであり、後者は、それらの諸施設、住宅庭園、噴水、彫像、樹木、流れ、点景物などに対し、夜間利用者に、くつろぎ、やすらぎ、楽しさを与える照明をいう。しかし造園では、明視照明、雰囲気照明に明瞭に分けてその効果を期待するものではない。例えば、公園の園路の照明は、歩行の安全確保と夜の風景を演出する両側面を持つものであり、噴水などの照明は、水と光がかもし出す独特の造形となるのである。照明器具は、用途によって、ハイウェー型、ポールベッド型、投光器型、置型、水中照明などがあり、光源としては、水銀灯、メタルハライド灯、高圧ナ トリウム灯、蛍光灯、白熱電球などが用いられる。照明灯は、造園施設によって相違するが、入口付近、園路沿い、広場周囲、便益施設、休養施設など来園者の集まる場所に重点的に設置するが、その主要施設の照度は1.5ルクス以上にすることが望ましい。400ワットの水銀ランプで灯柱が 5mの場合、19mの地点では1.5ルクスであるとされている。器具、光源ともに夜間利用のほかに昼間の美観を損なわないデザイン上の配慮が必要であり、しかも堅ろう性、安全性、保守の容易さが求められる。 |