意味 |
室内の美化、修景あるいは環境整備の一環として行われる緑化。室内に鉢物の観葉植物を置く程度の場合から野外の植栽空間と同様に室内に植栽基盤をしつらえ、さらには、散水設備はもとより、植物の生育に都合のよいように温湿度条件を制御し、高木・中木・低木・地被の組合せによる大規模な緑化を図るまで様々な実例がある。室内園芸・室内庭園を包括した概念。最近、アメリカではインテリアプラントスケイピング(interior plantscaping)という言葉も使われるようになり、商業建築物室内の環境整備の一環として大規模な緑化が進められている。また、寒冷地の公園の冬季における有効利用を図るため、公園内に大規模なガラス張りの温室ドームをつくり、野外と同様な感覚で公園施設の配備、緑化修景を実行している例もある。室内緑化を行うにあたり、一番問題となるのは、植物の生育にとって不可欠な光条件が著しく制約を受けることである。このための対応策として、建築物のガラス張りの部分を多くし、採光に努める、植物の生育にふさわしい波長を有する人工光源により光の補給を図る、あるいは限られた光条件に耐えられる植物の選択導入を行う、などの措置がとられている。したがって、室内緑化に使用する植物は観葉植物をはじめとして、低照度条件に耐えられるもの、換言すれば耐陰性を有するものが主力となる。また、室内であるため自然の降雨による水分の供給が望めず、散水施設の設置あるいは人の手による灌水作業が必要になる。 |