意味 |
都市や地域の全域を対象として、都市計画や地域計画の一環としてなされる公園緑地の保全、整備を目標とする物的計画。計画の対象は、一つの都市計画区域等実質的都市区域を原則とするが、広域公園緑地計画て?は、二つ以上の都市区域が連担する広域都市圏を対象とする場合もあり、逆に一つの都市区域を幾つかに地区割りにした地域に限定して、そこを対象に計画立案することもある。いずれの場合でも、計画の目標は計画対象区域の自然的特性や社会的特性に照らし、将来の土地利用や人口の予測にたって、都市のオープンスペースとして保全すべき土地を抽出すること、公園または緑地として整備すべき位置、整備すべき公園等の量を確定することである。計画の策定に際しては、計画の要素である公園緑地の種類を決めることがまず必要で、わが国の場合、都市公園等の公共緑地と、例えば風致地区のように地域制緑地制度で緑地としての永続性が担保されそうな緑被地等とが計画要素となる。計画の手順としては、第ーに計画の基本方針として計画目標年を定め、それに対応して、土地利用や人口の観点での計画フレームを設定する。次に、計画対象地域全体の自然的条件や社会的条件を精査し、都市空間において公園緑地に期待される機能、すなわち景観構成や環境保全、防災、レクリエーションの観点から、主に現存する緑被地等を対象に分析、評価する。第三に、計画フレームで設定した計画目標年における予想人口数や現存緑被地の評価結果をふまえて、公園緑地計画として整備すべき計画量を算定しつつ、公園緑地配置の骨格を検討する。計画量の算定にあたっては、人口1人当り公園面積(m2/人)と計画区域面積当りの公園緑地率(%)を求め計画量としての妥当性を検討し、配置計画の形態や体系の決定では、公園系統や緑地パターンの概念を十分考慮すべきである。日本で最初になされた本格的な公園緑地計画は、1885(明治18)年の東京市区改正設計において、また、1932(昭和7)年発足の東京緑地計画協議会は、首都東京都市計画区域および周辺の広域緑地計画を東京緑地計画・環状緑地帯、大公園、行楽道路計画図として立案した。近年て?は、1977(昭和52)年の緑のマスタープランが公園緑地計画の典型。→こうえんはいちけいかく |