意味 |
"都市計画として一定の方針・基準の下に公園を都市地域等の中に位置づけ配すること、またはそのための計画科学。配置の方針や基準になる計画要素は、公園の種類、規模、形状、立地性、分布、利用圏、配置の型等である。計画の実際は、各種公園緑地機能に照らし合わせ、公園の種類と規模、形状を検討する。そして、計画対象地域の将来の土地利用や人口を予測した上で計画のための基本フレームを設定する。次に、公園としての土地利用に適した立地性をもつ土地の確定や、都市人口に見合った公園所要量の算定を行い、引き続いて、利用圏の分析結果を付加しながら対象地域内での配分を行い、分布のあり方を検討し、都市の緑とレクリエーションのネットワークとして最適な配置の型を決定する。公園配置計画の起源は古く、1682年にウィリアム・ペン(W.Penn) が行ったフィラデルフィア計画では、四つの公園が規則的に配され、その後も同様の計画はつづけられた。世界の都市計画史上、公園配置計画が本格的なテーマとなったのは、19世紀後半アメリカの主要都市で華々しく展開された公園系統(Park system)以降である。公園系統は、分散均等配置型のそれまでの配置計画を公園相互間に結び付きを持たせた連続型の配置計画に変えた。また、都市のスプロールを防止するために、グリーンベルト思想がイギリスを中心として台頭したが、これによって公園配置の方式が一つ進展した。計画の目的は、都市地域の健全な発展と、都市民の福祉に貢献するところにあり、そのためには都市の形態と地域の生態系を健全に保続する上で重要なオープンスペースの保全計画ならびに資源依存型の公園とみなされ、レクリエーションエリアとしての資質を備えた土地の活用計画、それに、利用者本位型の公園としてのレクリエーションエリアの整備計画を、配置計画策定の内容として少なくとも備える必要がある。日本で最初になされた公園配置計画は、1885(明治18)年の東京市区改正設計においてで、それは東京15区内に大遊園11か所、小遊園45か所、当時の人口一人当り4.70m2、合計面積413.65haを分散配置した計画で、主としてレクリエーション機能に着目したもの。多様な公園緑地機能に着目して行われた公園配置計画の事例は、1932(昭和7)年の東京緑地計画協議会による計画で、そこでは環状緑地帯や行楽道路も、新たな要素として加わり、連続型公園配置が提案された。住区基幹公園については、配置計画の基準を面積規模と誘致距離で定め、それぞれ児童公園は0.25ha、250m、近隣公園は2.0ha、500m、地区公園は4.0ha、1,000mとしている。また、緑のマスタープランは、公園配置計画が中心となった都市緑地の計画であるが、これでは景観構成・環境保全・防災・レクリエーションの四大公園緑地機能にそって、公園配置計画の立案をする方法が採られている。 | "