造園用語集

オランダの庭園


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オランダの庭園

項目 オランダの庭園 / オランダのていえん
英語 Hollandsche tuinen 〔和〕
意味 フランス整形式の影響を受けて17世紀ごろよりオランダをはじめ北ドイツやデンマークなど低地帯につくられた庭園。オランダ式庭園と呼ぶほど様式化し、また造園史上確立した庭園様式でもない。ネーデルラ ンド(Nederland、オランダ)は、低い土地の意。堤防で囲まれた低地すなわちボルダーと、その間を縦横に走るカナール、それに国産のチューリップやヒヤシンスなど花卉類、この3条件がフランス以上に平たんなオランダの庭園を規定した。具体的には、「オランダ水槽園」と独立的にその名が認められるほど水面が多く、四面にカナールが用いられ、装飾花壇が多用される完全な平たん園で、フランス式のようにボスケ(叢林)は主人公とならない。当然ながらオランダの自然立地は風景式庭園には不向きで、18?19世紀になっても、オランダではこの様式が主流であった。文献上は、オランイェ家のウイレム2世(Willem II、1647?50)のニュービュルフ(Nieuburg)城館の庭園や、ウィレム3世(Willem III、1672?1702)のヘット・ロー (Het Loo)宮苑やホンスラエルディク(Honslaerdyk)離宮、その他17世紀末のへームステッド(Heemstede)庭園が挙げられている。→フランスしきていえん。
五十音順
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わ