意味 |
生態的土地利用計画。直訳すると生態計画となるが。地域生態計画の訳語を当 てることもある。造園計画の一部門としての都市や地域のオープンスペース計画は、物的計画(physical planning) としてなされるが、その計画対象は自然であり、自然界の循環系のことを生態系(ecosystem)、その学問体系を生態学(ecology)ということから、この計画原理が誕生した。計画の基本的な考え方は、各種開発行為に代表される様々な人間活動は、生態系との調和を乱さない均衡バランスの中でなされなければならないとするものである。エコロジカルプランニングの最も典型的な事例は、マックハーグ(I.L.McHarg) のフィラデルフィア広域都市圏におけるオープンスペース計画のためのスタディである。この計画は、大都市地域のオープンスペース適地を確定するにあたって、自然の作用を規準として緑地帯として保全すべき土地を客観的に抽出しようとするものである。マックハーグは、エコロジカルプランニングの計画思想を、Design with Natureと命名しDesign against Natureに傾斜した土地利用計画の一般的方法に対して疑問を投げかけ、反省を促した。マックハーグが提案した生態学的土地利用計画では、自然の作用を把握し分析、評価するに際し、水理・自然地形・植生等を指標因子として位置づけている。また計画手法としてオーバーレイ手法を用いるのもこの計画の特徴の一つ。 |