造園用語集

冬型芝


造園用語集

ふ

冬型芝

項目 冬型芝 / ふゆがたしば
英語 -
意味 夏型芝に対応する分類で、生育の型によって分けられたもの。寒地型芝、あるいは北方型芝ともいう。生育期間は一部の越年草の種類を除き、一年中生育をつづけ、常緑である。いずれにしても冬みどりの芝草であるが、冬季と夏季には生育が低下する。一般に冷涼な気候を好み、耐寒性は優れるが、耐暑・耐旱(かん)性は劣る。特に夏季の高温・乾燥には弱く、半枯れ状態になったり、また夏季休眠するものもある。わが国では、4?6月および9?11月の間に生育の適期があり、5?6月が生育のピークである。わが国で一般に用いられている冬型芝は、コヌカグサ属(べントグラス類)、イチゴツナギ属(ブルーグラス類)、ホソムギ属(ライグラス類)、ウシノケグサ属(フェスキュー類)で、いずれもイチゴツナギ亜科に属する芝草である。生育の温度は、三井計夫によれば7℃以上で、22?28℃になると分蘖(けつ)は停止し、生育は著しく低下しやがて休止する。分蘖適温は10?20℃、生育適温は13?20℃、地下部発育温度は15?19℃としている。なお江原薫は、ケンタッキーブルーグラス、カナダブルーグラス、コロニアルべントグラス、クリーピングベントグラス、メドウフェスキュー、ペレニアルライグラス、イタリアンライグラス、チモシーなどの生育適温は15〜25℃としている。ベントグラスは平均4℃近くなると生育量は激減し、さらに3℃以下になると生育は休止状態となる。また30℃近くか、あるいはこれをを超すと生育は減衰する。ケンタッキーブルーグラス、カナダブルーグラスでは4.4℃という低温でも地上部は生長を始める。いずれも踏圧・刈込みには抵抗性があり、日照を好むが、夏型芝に比べると冬型芝は日照不足に耐える。なお冬型芝のなかでは、べントグラスが日照不足に一番弱い。
五十音順
あ い う え お
か き く け こ
さ し す せ そ
た ち つ て と
な に ぬ ね の
は ひ ふ へ ほ
ま み む め も
や ゆ よ
ら り る れ ろ
わ