造園用語集

工程管理


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こ

工程管理

項目 工程管理  / こうていかんり
英語 -
意味 施工計画に基づいて所定の工期内に完成するために、最も経済的に工程計画を作成し、工事中間における進歩状況の把握、計画と実施との照合、計画の修正等の是正措置や実績作成等を行うこと。すなわち、工程管理は発注者に対し工期を守り、品質を確保するために、施工者にとっては、最小の経費て?最大の生産を安全にあげるために行われるものともいえる。工程管理の実施にあたり、施工速度の経済性についての基本的原則を理解しておくことが必要である。すなわち、最低採算速度以上の工事速度を維持するように、工程を管理することである。最も経済的に工事を実施するには突貫工事にならないようにし、経済速度において最大限の施工量の増大を図るように、経済的工程計画を作成することが必要である。工程計画はこれを図表化して各種の工程表を作成し、施工とその統制のための基準として使用する。工程表は、年から月単位に対して基本工程表、週・日単位の部分工程表、細部工程表に分けてつくられることが多い。工程表の作成手順としては、作業可能日数、1日標準施工量の算定、施工順序、最適工期の決定などを行って工程を決定する。工程表として一般に、横線式工程表、グラフ式工程表、ネットワークの手法が用いられている。横線式工程表は、全体工事を構成するすべての工事種別を縦軸に列記し、利用できる工期を横軸にとり、工期内に全体工事が完成するよう各部分工事を図表上に割り振る。この日程の割振りは、通常順工法、逆算法、重点法の三通りの方法で行われるが、造園工事では特に植栽工事では季節、工事現場の条件、植栽条件などの要件に基づいて重点的に全工期のうち最も適した時点に割り振り、その前後を季節などにあまりかかわりの少ない工事を割り振る重点法がとられる。横線式工程表では棒線で示されるのでバーチャートとも呼ばれる。また、バーチャートは横軸に工期すなわち回数をとるが、全工期を100%として示すガントチャートがある。横線式工程表によると各作業の所要日数が分かり、また作業間の関連が目で分かる。しかし、この工程表では棒線の長さは大体の工期を示し、一般的には総括的な作業を表しているにすぎない。工期に影響する作業がどれか、現在までの工事量の消化が全体工事に対してどのぐらいの割合であるかを正確に理解することが難しい。工期を短縮しようとしても、どの作業を早めたらよいのか、また、どの程度早目なら最少の費用ですむのかの判断が難しい。工程曲線を使って進度管理を行うが、これらの欠点を除くために、パー卜をはじめCPMなどネットワークプランニングの手法が用いられるようにな った。ネットワーク手法は、計画の変化が条件の変化に即応できる新しい計画と管理の技法である。ネットワークは通常アローダイアグラムによって示されるが、この矢線の矢印の順に追って最も長い日数を要する経路のことをクリティカルパスというが、このクリティカルパス上の作業の開始が遅れたり、所要回数が延びたりすると、それだけ全体の工期は遅れることになる。ゆえに、複雑な工事工程でもこのクリティカルパス上の作業を重点的に管理統制することにより合理的な工程管理が可能となる。所定工期よりも工期を短縮しなければならない際にも、クリティカルパス上の所要日数を、作業員の増強、工法の変更などで短縮すればよい。従来の工程管理の手法では、このクリティカルになる作業が不明のため統制できず、突貫工事に追いこまれる場合が発生したともいえる。ゆえに新しい工事計画と管理の手法としてパート、CPMは、すべてこのクリティカルパスによりその存在価値があるといえる。→ネットワークしゅほう
五十音順
あ い う え お
か き く け こ
さ し す せ そ
た ち つ て と
な に ぬ ね の
は ひ ふ へ ほ
ま み む め も
や ゆ よ
ら り る れ ろ
わ